diff --git a/content/blog/post/evil_does_not_exist/index.md b/content/blog/post/evil_does_not_exist/index.md index 8d97f17..c1c31c3 100644 --- a/content/blog/post/evil_does_not_exist/index.md +++ b/content/blog/post/evil_does_not_exist/index.md @@ -21,8 +21,8 @@ status: "public" あらすじを読むと、少しドキッとするものがある。 この緊張感の正体は、主題の具体性にあるのではないだろうか。 -そしてこれが"今この瞬間も日本で起こっていること"であることが、観る側の当事者性にも訴えかけてくる。 -日本に住む鑑賞者にとって、この映画はおそらく誰が見ても、作中に存在するいずれかの立場に自分を投影せざるを得ないだろう予感が個人的にはしていた。 +そしてこれが"今この瞬間も日本で起こっていること"であるのが、観る側の当事者性にも訴えかけてくる。 +日本に住む受け手にとって、この映画はおそらく誰が見ても、作中に存在するいずれかの立場に自分を投影せざるを得ないという予感が個人的にはしていた。 ただ一方で、濱口氏はリアリズムの指向が強くありつつも、常にそれをある種の軽やかさを持ってまとめ上げてきた作家でもある。 なぜそれを成しえてるかという所が私には全く魔法のように感じるのだが、あえて言語化するなら、その由来は濱口監督の社会に対する誠実な態度と鋭い観察能力にあると思う。